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古今御朱印研究室

諸国神社御朱印集

来宮神社
きのみやじんじゃ

来宮神社拝殿

来宮神社 (きのみやじんじゃ)
御祭神 大己貴命〔おおなむちのみこと〕
五十猛命〔いたけるのみこと〕
日本武尊〔やまとたけるのみこと〕
旧称 阿豆佐和気命神社 来宮大明神 木宮明神
鎮座地 静岡県熱海市西山町43−1 (Mapion/googlemap
創建年代 和銅3年(710)
社格等 式内社(論社) 旧村社 別表神社
由緒 熱海郷の地主神であり、全国に44社ある来宮神社の総社であるという。また、延喜式内「阿豆佐和気命神社」に比定する説もある。
来宮の名については、古くは木宮明神と称していたことから、大楠を神木とする樹木信仰に由来すると考えられるが、鎮座伝承にまつわる寄り来る神・寄り来の宮に由来する「来の宮」説、酒断ち祈願の信仰の物忌みに由来する「忌の宮」説などもある。
社伝によれば、和銅3年(710)熱海湾で漁をしていた漁師の網に御神像らしきものがかかった。そこで、これをお祀りして麦こがしを供えたところ、「我こそは五十猛命である。この里に波の音の聞こえない七本の楠に囲まれた祠があるから、そこに私を祀りなさい。しからば村人は勿論、里に入り来たる人々も守護しよう」という神託があった。そこで現社地にお祀りしたという。
大己貴命は、出雲の神々が伊豆に進出した際、当地が温泉に恵まれ、風光明媚であることから住居を定め、お祀りしたとされる。また、日本武尊は東征の際、箱根から当地に軍を進めたという。この時、産業を奨励した功績と武勲から合祀されたという。
国の天然記念物に指定されている大楠は、本殿の裏にある。本州最大、全国では2番目の巨樹であるという。正式名称が「阿豆佐和気神社の大クス」というのは、指定当時、阿豆佐和気神社と称していたためである。
当社は古くから禁酒の神徳でも知られる。現在では禁煙・禁賭博・禁甘味などの祈願も受けているという。
例大祭は、麦こがしを供えたという御鎮座伝承にのっとり、麦こがしを撒いて神幸をおこなうことから「こがし祭」の別名がある。30基余りの山車や神輿が練り歩き、熱海の街は祭一色になるという。
例祭 7月14〜16日(こがし祭)
神事・行事 1月成人の日/どんど焼き鎮火祭
2月3日/節分祭
5月5日/大楠祭
9月下旬または10月初旬の仲秋/仲秋の管弦祭・観月祭
文化財 〈天然記念物〉阿豆佐和気神社の大クス 〈県指定無形民俗文化財〉鹿島踊
公式サイト http://www.kinomiya.or.jp/
メモ JR来宮駅からすぐのところに鎮座する。初めての参拝は平成17年の3月。冨士浅間大社、三島大社等を参拝した後で、さらに伊豆山神社への参拝を予定していたために慌ただしい参拝となった。まだデジカメの扱いにも慣れていなかったため、写真も今ひとつであった。そこで、平成23年、伊豆山神社と合わせて再度の参拝。今回はゆっくりと境内も見ることができた。
御朱印も再度拝受。デザインはほぼ同じなのだが、印が新しくなっているようで、微妙な違いがあるようだ。
鳥居 末社・三峯神社
鳥居 末社・三峯神社
摂社・稲荷神社 第二大楠
摂社・稲荷神社 第二大楠
御神水 摂社・来宮弁財天
御神水 摂社・来宮弁財天
本殿 大楠(阿豆佐和気神社の大クス)
本殿 大楠(阿豆佐和気神社の大クス)
平成17年拝受の御朱印 平成23年拝受の御朱印

左が平成17年、右が平成23年拝受の御朱印。印が新しくなっているようである(デザインはほぼ同じ)。
中央上の印は鳳凰と「来宮神社」、下の印は「日本三大々楠 天然記念物」。

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2012.01.18
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