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古今御朱印研究室

諸国神社御朱印集

廣田神社
ひろたじんじゃ

廣田神社拝殿

廣田神社 (ひろたじんじゃ)
御祭神 天照大御神荒御魂(撞賢木厳之御魂天疎向津媛命)
鎮座地 兵庫県西宮市大社町7−7 (Mapion/googlemap
社格等 式内社(名神大・月次相嘗新嘗) 二十二社 旧官幣大社 別表神社
公式サイト http://www.hirotahonsya.or.jp/

廣田神社の御由緒

日本書紀によれば、神功皇后凱旋の砌、紀伊の水門から難波へ向かったところ、海中で船が動かなくなった。そこで務古の水門〔むこのみなと〕に船を泊めて卜したところ、天照大神が「吾が荒魂〔あらみたま〕は皇居〔みやこ〕に近づくべからず、常に御心廣田の地に居坐すべし」と託宣したので、山背根子〔やましろねこ〕の娘の葉山媛命〔はやまひめのみこと〕に祀らしめた。これが廣田神社の創祀である。

この時、同じく神誨によって稚日女尊〔わかひるめのみこと〕生田神社、事代主神〔ことしろぬしのかみ〕長田神社、住吉三神が住吉大社に祀られたとされ、特に生田神社・長田神社とは関係が深い。神紋の三重割菱は、廣田・生田・長田の三つの田が重なった形という。

古くから朝廷の崇敬極めて篤く、大同元年(806)には神封41戸を充てられ、貞観10年(868)には神階従一位に昇叙している。延喜式では名神大社に列し、月次・相嘗・新嘗の官幣に預かっている。なお、摂社の伊和志豆神社、名次神社、岡田神社も式内社である。二十二社の制では下八社に列した。

武家の崇敬も篤く、元暦元年(1184)源頼朝は平家追討祈願のため淡路・広田荘を寄進、慶長9年(1604)豊臣秀頼が社殿を改築している。享保9年(1724)には水害のため、徳川吉宗によって現社地に遷された。

西宮の地名は、京都の公家たちが廣田神社を「西宮」と呼び、廣田神社への参拝を「西宮参拝」「西宮下向」と称したことに由来する。その後、廣田神社の神領全体を西宮と呼ぶようになり、近世以降、旧末社の戎社(現在の西宮神社)や境外摂社・南宮周辺の地名となった。

社宝の剣珠は『日本書紀』仲哀天皇2年の条にある、神功皇后が豊浦津(関門海峡)の海中から得た如意珠とされる。珠の中にある傷が剣の姿をしていることから「剣珠」と称する。

また、廣田神社は阪神タイガースが必勝祈願をすることでも知られる。その歴史は球団草創期に遡り、チーム結成式の際にも参拝したとのことである。

摂社の伊和志豆神社は延喜式では大社に列し、月次・新嘗の官幣に預かった。大正6年(1917)廣田神社境内に遷座。小祠とはいえ、室町時代には神祇伯白川王家の祓いを修した六社の一つとして崇敬されたとのことである。同じく摂社の齋殿神社は葉山媛命を祀る。

廣田神社の御朱印

廣田神社の御朱印

中央の墨書は「天照皇大神荒魂」。右上の朱印は「近畿二十二社」、中央上は社宝の「剣珠」、下は「廣田神社」。

廣田神社の昔の御朱印

 大正8年 昭和5年   昭和10年代

左は大正8年の御朱印。中央の印は大篆(柳葉篆)で「廣田神社」、現在のものとほぼ同じである。上の印は「官幣大社」、左下は「廣田神社社務所」。
中央は昭和5年のもの。上の朱印は「官幣大社廣田神社」で、昭和17年発行の『惟神の礎』にもこの印が掲載されている。下は「官幣大社廣田神社参拝記念」。
右は昭和10年代の御朱印で、下の「官幣大社廣田神社」の印は昭和5年のものと同じ。上は社宝の「剣珠」で、現在使われている印とほぼ同じようである。

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廣田神社の概要

名称 廣田神社
御祭神 天照大御神荒御魂〔あまてらすおおみかみのあらみたま〕(撞賢木厳之御魂天疎向津媛命〔つきさかきいつのみたまあまさかるむかつひめのみこと〕
〈第一脇殿〉
住吉三前大神〔すみのえのみさきのおおかみ〕
〈第二脇殿〉
八幡三所大神〔やはたのみどころのおおかみ〕
〈第三脇殿〉
諏訪建御名方富大神〔すわたけみなかたとみのおおかみ〕
〈第四脇殿〉
高皇産霊大神〔たかみむすひのおおかみ〕
〈摂社・伊和志豆神社〉
伊和志豆大神〔いわしずのおおかみ〕
鎮座地 兵庫県西宮市大社町7−7
創建年代 伝・神功皇后摂政元年(201)
社格等 式内社 二十二社 旧官幣大社 別表神社
延喜式 攝津國武庫郡 廣田神社 名神大 月次相嘗新嘗
攝津國武庫郡 名次神社 鍬靫 (境外摂社 名次神社)
攝津國武庫郡 伊和志豆神社 大 月次新嘗 (摂社 伊和志豆神社)
攝津國武庫郡 岡太神社 (論:境外摂社 岡田神社)
例祭 3月16日
神事・行事 1月2日/開運大的御弓始神事
1月9〜11日/境外摂社・南宮御狩祭
1月15日/小正月御火焚祭
2月下旬〜3月中旬頃/阪神タイガース隆盛必勝祈願祭
4月16日/春祭
5月最終日曜日/恵みの廣田の大田植え(御田植神事)
7月16日/夏祭(深湯神事)
7月最終土・日曜日/広田の宮こどもまつり(人形報恩感謝祭)
9月22日/境外摂社・南宮例祭
9月最終日曜日/抜穂祭
10月16日/秋祭
12月24日頃/大注連縄張替式
文化財 〈県天然記念物〉コバノミツバツツジ
巡拝等 神仏霊場68番
馬場先大鳥居 注連柱
馬場先大鳥居 注連柱
摂社・伊和志豆神社 末社・斎殿神社
摂社・伊和志豆神社 末社・斎殿神社
五末社 末社・松尾神社
五末社 末社・松尾神社

メモ
兵庫出張の際に参拝。初日の所用が終わった後に参拝したのだが、3月の半ばというのに雪が降り始め、暗さとみぞれ混じりの雪で、うまく写真が撮れなかった。ところが翌朝は快晴だったため、朝早くに宿を出て、仕事の前にもう一度参拝した。
大鳥居から松並木の参道を進むと、広い境内に着く。神明造の御社殿は第58回式年遷宮の御用材を神宮より譲り受けて整備されたものとのこと。

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2007.07.15
更新:2015.11.14
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