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古今御朱印研究室

御府内八十八ヶ所

第9番
古碧山 龍巌寺
こへきざん りゅうがんじ

龍巌寺山門
山 門

古碧山 龍巌寺 (こへきざん りゅうがんじ)
本尊 釈迦如来
創建年代 平安時代?
開基 弘法大師
宗派 臨済宗南禅寺派
所在地 東京都渋谷区神宮前二丁目3−8 (Mapion/googlemap
御詠歌 大乗のひほうもとがもひるがえし 転法輪の縁とこそきけ
メモ 御府内八十八ヶ所中、唯一の臨済宗の寺院。本四国には真言宗以外の札所が八ヶ寺あるが、御府内ではここだけである。
寺伝によれば、弘法大師が関東を巡錫した際に開創されたという。元は真言宗であったが、慶長7年(1602)に禅宗寺院となった。そのため、境内には大師堂もある。
開創時の札所は青山熊野神社の別当・浄性院(真言宗)であった。しかし、明治の神仏分離で廃寺になったため、龍巌寺が札所を引き継いだ。場所が近かったことと、禅宗ではあるが、弘法大師開創の伝承を有することによると思われる。
境内は緑に覆われて風情がある。また、八幡太郎義家が腰掛けという石や人面蛇体の宇賀神の石像など興味深いものも多いのだが、境内は撮影禁止とのこと。また、関係者以外の立ち入りもお断りとのことで、御府内の巡拝者でない限り、拝観は難しいと思われる。
なお、 江戸の五色不動のうちの目黄不動は、一般には江戸川区平井の最勝寺か台東区三ノ輪の永久寺とされているが、当寺の不動明王を当てる説もある。
写寺 正覚山 法輪寺
八十八ヶ所大意 三光山 宝厳寺 浄性院 青山原宿熊野別当
〈本尊〉薬師と阿弥陀、千手
〈開山〉清範法印
京都大仏智積院末
龍巌寺の納経印

中央の墨書は「本尊 釈迦牟尼佛」、両脇に「弘法大師」と「黄金目不動明王」。中央の朱印は阿弥陀如来の種字「キリーク」のようである。旧札所・浄性院の本尊に因むものであろうか。左下の朱印は「龍巌」。

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2009.05.24
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