古今宗教研究所 >古今御朱印研究室 > 御府内八十八ヶ所 > 伊予国の写し霊場

古今御朱印研究室

御府内八十八ヶ所

第45番
広幡山 観蔵院
こうばんざん かんぞういん

観蔵院本堂

広幡山 観蔵院 (こうばんざん かんぞういん)
本尊 如意輪観世音菩薩
創建年代 慶長16年(1611)
開山 証円上人
宗派 真言宗智山派
所在地 東京都台東区元浅草三丁目18−5 (Mapion/googlemap
御詠歌 大聖の祈る力のげに岩屋 石の中にも極楽ぞある
メモ お寺とビル、住宅が混在する浅草新寺町の一角にある。一見すると、洒落た邸宅のような雰囲気だが、「観蔵院」の表札と、正面に立つ観音像でお寺であることがわかる。本堂前の修行大師像は、左足を一歩踏み出しているのが珍しい。
寺伝によれば慶長16年(1611)証円上人によって開創されたという。当初は神田橋のあたり、あるいは中野屋敷と呼ばれるところにあったというが、よくわからないらしい。正保元年(1644)現在地に移ってきた。
なお、江戸時代の45番札所は蔵前の石清水八幡宮(現・蔵前神社)の別当・大護院であった。石清水八幡宮は、五代将軍綱吉が将軍家の祈願所として京都の石清水八幡宮を勧請したもので、大護院は御朱印領二百石、独礼の格式を誇っていたが、明治の神仏分離で廃寺となった。
写寺 海岸山 岩屋寺
八十八ヶ所大意 雄徳山 神宮寺 大護院 御蔵前八幡
〈本尊〉弘法大師
〈朱印地〉二百石 ◇独礼
御室末
聖観世音菩薩 修行大師
聖観世音菩薩 修行大師
観蔵院の納経印

中央の墨書は如意輪観音の種字「キリーク・タラーク・タラーク」と「如意輪観音」、脇に「弘法大師」「興教大師」。中央の朱印は同じく如意輪観音の種字「キリーク」、右は「御府内第四十五番」、左下は「観蔵院印」。

<<前へ 伊予国の写し霊場へ 次へ>>


2010.01.27
古今宗教研究所
Copyright(C) 1998-2016 Murakami Tetsuki. All rights reserved.