古今宗教研究所 >古今御朱印研究室 > 昔の納経帳 > 天保11年(1840)四国八十八ヶ所の納経帳
天保11年(1840年)四国八十八ヶ所の納経帳
【略縁起】
弘法大師がこの山の麓で、機を織っている娘に布を所望したところ、惜しげもなく織っていた布を断ち切って布施した。感銘を受けた大師は、娘の願いにより千手観音の像を刻み、娘を得度させて灌頂を授けた。すると娘は身体から光を放ち、千手観音の姿に化身して即身成仏した。大師はこのことを嵯峨天皇に奏上し、天皇の勅願によって寺院を開創した。そして、自分が刻んだ千手観音を南向きに、娘が即身成仏した千手観音を北向に安置して本尊としたという。
【納経印】
文字部分は印判で「奉納経 阿州郷 本尊千手観音 得度山切幡寺」。中央に宝印はない。右上の印は「四国拾番」、左下は「幡」。
【所在地】
阿波国阿波郡切畑村(徳島県阿波市市場町切幡)
【本尊】
千手観世音菩薩
2013.12.12
古今宗教研究所
Copyright(C) 1998-2016 Murakami Tetsuki. All rights reserved.