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古今御朱印研究室

江戸時代の納経帳

天保11年(1840年)四国八十八ヶ所の納経帳

88番 醫王山 大窪寺

大窪寺の納経印→白鳥大神宮へ

医王山 遍照光院 大窪寺

【略縁起】
寺伝によれば、元正天皇の御代(714〜24)行基菩薩が草庵を結んだことに始まるという。弘仁7年(816)唐より帰国した弘法大師が、現在奥之院がある胎蔵峰で虚空蔵求聞持法を修したと伝わる。この時、堂宇を建立するとともに自ら薬師如来を刻んで本尊とし、恵果阿闍梨より授かった三国伝来の錫杖を納めたという。

【納経印】
墨書は「奉納経 本尊薬師如来 東讃州 大窪寺」、日付は子十月廿一日。中央の宝印は宝珠に「奥院 胎蔵峯寺 明伽井」、明伽井は閼伽井のことであろう。本堂の本尊ではなく奥之院に因む印になっているのが興味深い。右上の印は「四國八十八番」、左下の印は「遍照光院」だが、上下逆さまになっている。

【所在地】
讃岐国寒川郡奥山村(香川県さぬき市多和兼割)

【本尊】
薬師如来

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2013.10.06
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